いつも少し死んでいる

私の話なんて読まずに食べてください。

ナイトメアホスピタル2024②

chirashi-ura.hatenablog.com

『ナイトメアホスピタル2024』が楽しすぎたせいで自担を語る前に1万字を超えたので記事を分けました。さすがに病気。

今回情報力があまりにも多すぎて自担の役ですら落とし込めておらず困っています。いつも以上に語彙がおしまい。とりあえず、出産お疲れ様でした!これからもしも私が妊娠出産を経験することになった場合、「自担もお産頑張ったんだから私にもできる!頑張ろう!」になるのは心強いです。

この先無駄に長いだけなので何も期待しないでください。

 

 

赤井田祐三

想像妊娠するチンピラ、です。

それ以上でもそれ以下でもなく、想像妊娠するチンピラ。読んで字のごとくです。これを前提に話が始まるので出てきた時には既に臨月の姿なのですが、「一体どの時点から始まったの?悪阻から?どの臓器で育てたんだ?」と混乱しているうちに産気づく自担、そして出産、始まるOP…。しかも特殊な例なので帝王切開とか、千井野の方からバーン!と飛び出してくる(?)のかと思いきや、ちゃんと自然分娩…どこから?「男の想像妊娠なんて聞いたことあるか!?」と受け入れられない様子ですが(そりゃあそう)、女性でも滅多に聞かないよね…仰天ニュースで1回見たことあるかなくらいの確率。

「お前、堅気じゃねぇな?」、「お前ブッ殺すぞ!!!!」と吠える和田くんが見られておおはしゃぎでした。強気なポメラニアンみたい。あとは銃口を向けられ、それを片手で遮ろうとする和田くんが見られたのも良かったです。こんなんなんぼあってもいいけど拳銃が出てくる作品って限られますからね。あと叫び声がめちゃくちゃ良かった。最初の5公演しか観ていないのでその後も喉が壊れなかったのか気になります。しっかり喉休めてほしいです。叫び声が良いと可哀想な目に遭う役がいつ来てもおかしくないですからね。末満舞台や西森舞台への適正が上がったようで嬉しいです。末満の背中が見えてきた!

黙っていればお上品、というかお育ちの良さが滲み出るSpeciaLの和田くんがチンピラ!?と当初は思いましたが、全然弱そうで安心しました。褒めてます。直前に観た作品が映画『カラオケ行こ!』だったのですが、あの世界線なら祐三は間違いなく「もっと腹筋を鍛えてください」と聡実くんに言われて終わる程度のチンピラでした。公園にいる子どもにダブったポケカ、ワンピースカード、遊戯王カードなどを50円で売ってそう。勿論レアカードはカードショップ行きです。基本クズでカスで少し繊細でダメな男扱いですが、人情はありますよね。恵は救われていますし、恐らく勇もそう。で、ブラックタイガー戦車も同じく。

前回の記事でも書きましたが、ブラ戦との間に芽生えた友情がアツかったです。「俺にはお前が必要なんだ」とブラ戦に言われ、どれだけ祐三が救われたのか。恵や勇は傍にいるけれど、今までの人生をトータルで見たらきっと除け者にされてきた経験の方が多いであろう中であの一言がきっと一筋の光になったのではないでしょうか。それに対して「ありがとう」とかじゃなくて「悪い気しなかったよ」と返すのがさぁ…。「ありがとう」と「ごめんなさい」が最初から素直に出てこないところに祐三の不器用さが出ていますね。

ブラ戦には真正面から向き合う男気があるのに、恵に対してはなんとも不器用な祐三、とても良い萌えでした。本当は心から想っているのに不器用な男と天真爛漫な女の組み合わせが大好きなんですよね~。初日前「もう何が来ても驚かないぞ!」と意気込みながらも、「DVモラハラ描写だけは無理かも…」と思っていたので、それらがほぼなくて安心しました。「ダメな女」呼ばわりはするけど、恵がいなくなってダメなの祐三の方じゃ~~ん。赤井田夫婦本当に好き。だからせめて露木からもらった出産祝い金(と呼んでいいのか?)で恵に指輪買ってあげて。それとも結婚生活5年の中でお互い次第に指輪をしなくなったのかどっちなのか…。

 

和田くんの話

これは完全に主観的な意見ですが、アナカンのベネットが「オタクの都合の良い妄想」、野暮すぺの徹が「デフォルメ化された和田優希」ならナイホスの祐三は「和田くんがこうありたいと思っていそうな和田優希」っぽさがあると思いました。当初雑誌のインタビューで「自分と祐三は似ていない」って言っていたけど共通項があった気がします。和田華奢が更新された後なので後出し感丸出しですが、本当に!観ていてそう感じました!人に優しいという点で!今思ったけど菊池風磨さんって祐三役めちゃくちゃ似合いそうですよね、そういうことです。

和田くんは舞台を経験する度にお芝居が上手くなっているので見ていて楽しいです!そしてそれが素直に嬉しいです。オタク故の贔屓目が入ってる気がしなくもないですが、それでも毎回絶対に一歩ずつ前進していると思えます。観劇オタクとしてこんなに嬉しいことってないです。和田担冥利に尽きます。

私は芝居を観るのが好きなだけなので偉そうなことは言えませんが、セリフや動きがなくなった時の空間の掴み方が格段に良くなった気がします。「無」の時間の使い方が上手くなったと言いますか、芝居中の違和感が減っていました。ラストの恵とのシーンでは無言になる瞬間があるけれど、そこにはちゃんと【赤井田祐三】がいて嬉しかったです。本人は初日前のブログで「まだ和田優希が息してる」と言っていたけどあそこにいたのは紛れもない【赤井田祐三】でした。それがどれだけの喜びになるか…!やっぱり和田優希のオタクで良かったなと心から思いました。

こちらも前回書きましたが「だって私、貴方が生きていてくれて幸せだもん!」と恵が言った瞬間、色んな想いが溢れてきました。本当にそう。貴方が舞台に立ってくれて、アイドルでいてくれて、主演で、生きていてくれて私は幸せです。舞台上の言葉は物語の世界、現実の世界と何層にも重なって受け取れてしまうから楽しいのです。台本ならきっとたったの1行で終わる言葉、口に出したら10秒もかからない言葉なのに感情が支配されてしまうからお芝居って凄いですよね。誰が何と言おうと芝居であの空間を支配した和田くんがまさしく主演だと思いました。貴方がスタァです。

 

色んなところでこの話をしていますが、アイドルが舞台に立つ時、個人的には「和田優希の形をしているけど和田優希じゃない人」を見たいと思っています。しかし今回「本当にそれでいいのか?」と自問自答しました。

ナイホスの稽古期間、和田くんは自身のブログで「芝居は自分じゃなくなれるから好き。でもまだ和田優希が息をしている」という話をしていて、「自担とお芝居に対する感覚が似ていて良かった〜!」とその場では嬉しかったんですね。

でも、いざ公演が始まってみて若手2.5次元俳優である木野寺役の古賀くんとアイドルである彼らを比較した時に「己をベースにして役を自分に寄せるか」、「自分が考えた役への解釈をベースに己をそこに寄せていくか」の違いをはっきりと感じました。

和田くんはアイドルなので本来前者になるはず…。ならば「和田優希がまだ息をしている」という感覚も、私が望む「和田優希の形をしているけど和田優希じゃない人」もかなりキツいこと言ってた…?と不安になりました。オタクの分際でどれだけ厳しくて難しいことを求めていたかを自覚しました。友人達とこの話をすると毎回必ず「若俳の推し達と自担に同じものを求めてはいけない」という結論に辿り着くというのに。気づくのが遅すぎる。やはり私はドルオタには向いていない。反省。

ただ、これは2.5次元俳優の中でも個人差があるんですよね。キャラクターが憑依したかのように忠実に演じる人もいれば、自分にキャラクターを近づけて演じる人もいる。勿論アイドルの中でも差はあって、千井野は自己寄せタイプでらいとくんは役寄せタイプ*1なんじゃないかな、と。だから和田くんも役寄せなのかなぁ。いわゆる憑依型とも違いますね。で、芝居タイプを調べてみたところ論理型と憑依型?の他にも色々あるらしいんですけど、私はプレイヤーではないのでこれ以上の詮索はやめました。理解が追いつかなかった。でもまた時間がある時に追求してみたいです。

何が言いたかったんだろう…。和田くんが「まだ和田優希が息をしている」と言ったことが急に怖くなってしまったのかもしれないです。

ここまで書いておいて言い訳に聞こえそうですが、「和田優希の形だけど和田優希じゃない人が見たい」って決して「自己を殺してでも役になれ」と言っているわけではないんです。役であることが大前提で、その中で一瞬"和田優希"が垣間見える瞬間が好きなだけで。舞台が好きすぎるが故なので許されたいです。

 

何度も言いますが和田くん本人が舞台に立つ度に磨かれて成長していること、本人が「芝居が大好きだ」と言ってくれることが堪らなく嬉しいです。そして、かつての共演者や和田くんが好いている先輩方が見学に来て褒めてくださると私まで幸せな気持ちになります。

推しの舞台が最高に面白いと、「生きていてよかった!」と地球上の全てに感謝したくなるのですが、今回久々にあの感覚を味わえました。しかも、それを紛れもない和田くんが主演の舞台で感じられたことが本当に嬉しかったです!モーニング娘。の「I WISH」を聴きながら帰宅する日々でした。人生って素晴らしい♪

和田くんって本当に「アタシ再生産!」なんですよね。これからも、舞台に立つ度に新しく生まれ変わる和田くんのことを見ていきたいです。

 

結論:ナイホス楽しすぎた!

すみません、まだ喋ります。だって本当に楽しかったんだもの!!!!

今回土曜マチネだけで3枚当たる脅威の打率でさすがに困ってしまい、急遽アナカンも来てくれた観劇のプロと、地元の友人をご招待しました。2人ともめちゃくちゃ楽しんでもらえたようで嬉しかったです!!!!観劇プロの方は終演後「楽しかったんで自腹で増やします!」と言いながら前楽増やしてくれました。感謝カンゲキ雨嵐!2人とも「和田優希が想像妊娠で後輩産むってわけわかんないけど楽しかったからオッケー!」と言っていて面白かったです。しかも初対面なのに「グッズにへその緒とか欲しいですよねッ!」などと結託していました。アクスタに付けたいよね、へその緒。

 

本当に、マジで面白くて。絶対に交わるはずのない異種族間の友情とか夫婦愛とか親子愛とか、様々な愛が見られたのも良かったです。友人は「なんかダイバーシティを感じた!」と言ってました。偶然とはいえ直前に観ていた映画が「カラオケに行こ!」だったのも大正解でした。これは愛やで!ピカピカや!

あとは七つの大罪の内【嫉妬】と【色欲】をサラッと解決させたのもかなり良かったです。情報が解禁された時、「色欲と嫉妬はどうするのか?」、「夫婦役の女優さんがいるし何かしらは起こるのだろう」、「でも見れない見たくない人もいるだろうな」と思っていたのに、蓋を開けたらどちらも小学生レベルの下ネタでしたね。エロ本の袋とじを開封せず覗き見る自担の姿…こちらの強欲まで満たしてくれるの!?みたいな。

とにかく、アイドルが多い現場としてかなり配慮がされていたのかなと思いました。この話を終演後にしたら、観劇プロが「色欲として祐三が魔界の王に興奮するシーンがあったらどうしよう…みんな受け入れられるのかな…」の方面で心配していたそうで大ウケしました。色欲強欲暴食傲慢を同時に犯している。

 

そして、ミュージカル『ヘタリア』シリーズ初期3部作のオタクがみんな大好き帯金くんが振付だったこともテンション上がりました!!!!そんな再会の仕方あるんだ!?帯金遼太が振付したダンスを踊る和田優希…そんなの嬉しすぎる!!しかも会場はシアター1010*2。もうすぐ花が咲く*3この時期に帯くんと再会できたのはあまりにもエモすぎました。このまま吉谷パパ*4の舞台に出る和田くんも、高本学や長江崚行*5と共演する和田くんも叶ってしまいそうで怖いです。そんなの私の欲が一気に満たされてしまう。

少し前に、「己の欲望のままにアイドルを消費することって許される行為なのだろうか?」と考え込んだ時期がありました。こんな激重はてなを書いても尚ふとした瞬間に「それでいいのか?」と誰かが傍らで囁いている気がします。今でも明確な答えなど出ていませんが、自分が思ったまま、あくまでも自分の為に楽しいと思えることをしていたいなと改めて思えました。勿論誰かの迷惑にならない範囲で!

 

呆れるほど長々と書いてしまいましたが、はてなを書き倒したくなるほど楽しい舞台で和田くんが主演を務めたことを誇りに思います。和田くんのことマジで大好きだな。推してて良かった!また楽しい舞台に出てください!絶対に梅棒出て!!!!!

*1:本来それらを指す正しい言葉があるはず、調べてないごめん

*2:ミュージカル『ヘタリア』〜in the new world〜でも使った劇場

*3:ヘタミュ〜in the new world〜の終盤で歌われた楽曲。「桜が咲くその時また会おうね」という思いが込められている。上演されたのが夏、大楽にて翌年春にライブをすることをサプライズ告知した。

*4:吉谷晃太朗氏。ヘタミュの演出家。

*5:2人ともヘタミュキャスト。そしてナイホスの演出を担当した米山さんの別の舞台で主演経験あり。