いつも少し死んでいる

私の話なんて読まずに食べてください。

ジャニエク感想:幕間~夜が明けてまひるになるよ~

※全然ジャニエクの感想じゃないので読まなくて大丈夫です。

※後半恐ろしい程尻切れトンボなので気が向いたら書き直します。

 

 絶賛ジャニエクロスのVIPです。初日前から分かっていたけど今『少女☆歌劇レヴュースタァライト』の大場ななみたいになってます。

舞台、アニメ、コミカライズ、スマホゲームなど様々なメディア展開がなされてるこの作品。私にしては珍しく舞台版未視聴でアニメにどっぷりハマった作品です。

 現実でいう宝塚音楽学校のような舞台俳優育成校・聖翔音楽学園で切磋琢磨する99期生の少女達のお話。しかし同じように舞台俳優を目指す少女たちが描かれた漫画『かげきしょうじょ!』とは違い、放課後に学校の地下で繰り広げられるオーディションに参加し1位を目指す、という非現実的で抽象的な表現の多い作品です。意味があるのかないのか、考察しがいのあるモチーフや言葉が散りばめられている点ではどちらかというと『少女革命ウテナ』に近いです。

 このオーディションで見せる公演のことをレヴューと呼び、オーディションを勝ち抜いて1位(トップスタァ)になった少女は、自分が望むどんな舞台にも立つことができるのです。それが例え過去に上演した作品であっても。先ほど言った大場ななという少女はいわばチートキャラ。何度もオーディションで1位を勝ち取り、99期生達が1年生の文化祭で初めて1からつくりあげ演じきった戯曲『スタァライト』を繰り返すのです。

もう二度と手の届かないあの眩しい日々、ステージ、その儚さや尊さに惹かれて何度も何度もあの素晴らしい日々を繰り返している舞台少女です。まどマギでいうほむらちゃんです。わ、わかる~~~~!!!!!!

 

 私がJr.SPで、舞台少女だったら(もうこの時点で意味不明なifの話なんだけど)、絶対にこうなってたと思う。この時間がずっと続けばいいと繰り返し願ってしまうに違いない。オーディションでやるレヴューのタイトル何にしようかな。崇拝のレヴューとか?(身も蓋もないな…)

ループを乱し脚本通りに動かない子のことを徹底的にシメめようとしてしまうかもしれない。それほどまでに眩しくて尊い時間だった。あの日の単独公演は。

 何故大場なながそれほどまでに99期生の初舞台に執着するかというと、小中学生の頃は親の都合で転校を繰り返し、転校先には演劇部がなくて「誰かと何かをつくりあげる」という経験が乏しかったから。また、1年生のスタァライトを演じきったその先の未来が必ずしも明るいものではない、挫折が伴うことを理解していてそれを極端に恐れているから。なんかね~~~~わかるよね~~~~……やっと手に入れた単独公演。たった3日の夢のような時間。ここから始まるスタートライン。始まってしまったらもう後戻りはできない。劇場版で「列車は必ず次の駅へ、では舞台は?私たちは?」というセリフが繰り返されますが本当にそう。単独公演というずっと掲げていた夢が見事叶ったけど、これから4人は、VIPはどこに行くんだろう。勿論大きな夢はデビューだけど、そこに行くまでの通過点は?すでにそれぞれ舞台やミュージカルのお仕事が決まっていますが。

 実は去年のIMPACTorsのサマーパラダイスでも全く似たような現象に陥っていて、その時はIMPACTorsの7人とPINKyの絆を目の当たりにして、1歩も介入できない私はあの光景が眩しくして仕方なかった。でも「眩しくて、届かない」の意味が今年は違う、今年のが業が深い。大場ななにならずにはいられない。それほどまでに眩しかった。

 現実でこの思想を強く持つことは1歩踏み出したJr.SPを全面的に否定することになります。勿論そのような意図はなく、むしろ主人公・愛城華恋のように「同じ日など2度とない、舞台に立つたびに生まれ変わるから舞台少女は尊い」という考えも持っています。ジャニオタ的にも観劇オタク的にもぶっ刺さる言葉です。毎回この回の華恋ちゃんのセリフで泣いてる。

 

 私は大場ななになりがちですが、もう一人の推し・露崎まひると和田くんは共通点があって「本当にYou達は~~~!!!!」という気持ちになります。

和田くんとまひるちゃんが重なってしまう話はTwitterでもよくしていて、1年前から温めていたんですけど着地点が見つからず今まで下書きに眠っていました。この際だからここで出します。

 

 2人には「スペシャリストなのにイマイチ自信がない」という共通点があります。

和田くんは昨年3月にISLAND TVで『真剣に聞いて欲しい夢の話』という真剣な動画を上げました。「同じグループのメンバーは歌とタップやバレエやアクロの天才なのに自分にはこれというものがない。今の自分に何があるの?分からない」という胸の内を8分にも渡って語る和田くん。単独公演でもこの話をベースに「貴方が胸をはれる僕になれていますか?」と、憧れの先輩・菊池風磨くんのソロ曲『20-Tw/Nty-』を歌っていました。

 で、まひるちゃんは、バトンと歌のスペシャリスト(ここではあえてこの言葉を使います)として聖翔音楽学園に入学したおっとりした女の子。歌もバトンも大好きですが、圧倒的な才能を持つ同級生達に圧倒されて自信をなくしています。寮の同室である華恋のお世話係をすることで自我を保っており、華恋に対してかなり執着を見せています。この辺は似てないね。あとまひるちゃんと違って和田くんは片付けも苦手だよね。

 

「歌もバトンも…この学校も、おばあちゃんに言われたから始めただけ

私には何もないの。自信も才能も…キラめきも!」

(『少女☆歌劇レヴュースタァライト』第5話より)

和田くんが自信のないムーブをする度に、まひるちゃんのこの言葉を思い出します。

これに対する華恋の返答は

まひるちゃんは、ちゃんとキラめいてるよ。

私、まひるちゃんのあたたかい歌が好き。おひさまみたいなダンスも好き。

優しくて朗らかなお芝居も大好き!

まひるちゃんが何もない?ノンノンだよ!キラめいてるよ!

なりたいものがあるからこの学校に来たんでしょ?

スタァを目指してこのオーディションに参加したんでしょ?

まひるちゃんにもあるでしょ?まひるちゃんのスタァライトが!」

(『少女☆歌劇レヴュースタァライト』第5話より)

マジでわかる。和田くんが何もない?ノンノンだよ!!!!

 本当にYouそういうとこあるよ。"何もない子"をオタクが推すわけないじゃん。何もない子を推すほどオタクは暇じゃないです。和田くんは"本当に何の才能もない"わけではなくて、"基本的に何でも出来ちゃうから突出しているものが分かりにくい"だけだと思います。平均点高い系ジャニーズJr.。

 

 この言葉和田くんにもかけてあげたかった。和田くんにもあるでしょ?和田くんのスペシャルが。実際あの動画が上がった直後にお手紙を出したと思うんですけど、さすがに「スタァライト5話を見てください!」とは言えなかった(当たり前)。和田くんがキラめいていたから、「君がスペシャルだと思ったから」、ジャニーさんは和田くんをJr.SPに配属したんだと思います。でもVIPがこう言ったところで絶対素直に受け止めてはくれないんだろうな~ってちょっと寂しさもあって、誰かガツンと言ってほしいなと思っていたところに風磨さんのあのブログが来たので泣きました。風磨くんありがとうございます。

 自分が先輩にしてもらったように後輩に優しくできる和田くん、その優しさ思慮深さは誰にでも出来ることじゃないです。そんな和田くんだから最高の3人のメンバーと出会えたんだと思います。ちなみに、「大切な人を笑顔にできる、そんなスタァになりたい」と言っていたまひるちゃんは卒業後、新国立第一歌劇団(宝塚歌劇団のような位置づけの劇団)に入団します。主席だった子と、入学順位最下位で努力した子と3人一緒に。生粋の天才と努力の天才と入団を決めているということはまひるちゃんも相当な実力者です。キャラクターと現実のアイドルを同一視しすぎるのは良くない行為だけど(こんなブログを書いておいてあれですが…)、きっと和田くんも大丈夫。和田くんが望むジャニーズになれるんじゃないかなって思います。

 

 一皮むけた高校3年生のまひるちゃんは、劇場版でレヴュー中に芝居をしてくれない華恋の幼馴染・神楽ひかりちゃんに「芝居しないなら何されても文句言えなよね?」とバチギレします。芝居とも本気ともとれる名演でひかりちゃんを追い込んだ末に、「私も怖かったんだ。でもね、決めたんだ。舞台で生きていくって」と本音を漏らします。ホラー映画のような演出で追い込むあんたが一番怖いよ。

この作品におけるレヴューって、いわば感情の殴り合いでラップバトルのようなものなので相手にクソデカ感情をぶつけていることが多いんです。でも劇場版のまひるちゃんはひかりちゃんの背中を押して、ひかりちゃんを華恋ちゃんのもとへ導いて、それでいて自己を見つめなおすことに徹しています。他のレヴュー見ると凄いですからね。関西出身の幼馴染達が大量のデコトラ使ってタイマン張ったりしてます。

 この手の作品らしく、ちゃんと登場人物達に名乗り口上が用意されているんですけど、まひるちゃんの劇場版での名乗り口上は

「宣誓!私は舞台に立つ喜びを歌い、

舞台に立つ覚悟を踊り、強く愛しく美しく、

演じ続けることを誓います!

99期生露崎まひる、夢咲く舞台に輝け、私!」

という選手宣誓風なんです。

 

「まだまだ下手くそだけど、歌も演技も。

でも、キラめく舞台が大好きだから

キラめく自分を目指して真っ直ぐ。

99期生露崎まひる、夢咲く舞台に輝け、私。」

レヴュー後に再び口上を述べるんですけど、こちらは自分自身に言い聞かせるように呟きます。このシーン、和田くんが「やっぱり俺もジャニーズが大好きみたい」とブログ述べた時期と重なっていたので映画館で観た時何故か泣いた。和田くんも舞台に立つ不安や舞台裏で流したかもしれない涙の意味をライバル達と分かち合っていたかもしれないと思ったらダメだった。うっかりわだみなが頭をかすめた。

 

 まひるちゃんの話してるのか和田くんの話してるのか分からなくなるからずっと寝かせておいたんですよね。ほぼまひるちゃんの話してますよね。しかもなんか結局ソワレと言ってること変わらないね?でも、和田くんが「なんで俺が?」って言う度にしつこいくらい「ノンノンだよ!」って言い続けたい。

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 まさか和田くんより先に劇場版の物販で彼女達のアクスタを先に手に入れることになるとは思わなかった…。そしてかなり大きいので市販のアクスタケースに入らない(泣)

眩しいからきっと見えないんだ、Jr.SPの行き先。これからもキラめいて、沢山センセーションを巻き起こしてほしいです。私は、それが見たいのです(CV:津田健次郎)