「あなたの推しが主演を務める舞台が決まりました!想像妊娠で魔界の王を出産します!」って突然言われたら、皆さんはどうしますか?大体のオタクは混乱しますよね。いくら特級腐女子の私でも「はい、そうですか!頑張ってください!」とはなりませんでした。
ってことで、持てる語彙全て振り絞っても全く上手く説明できない舞台こと『ナイトメアホスピタル2024』を観てきました!!!!!!!超~~~~~~~面白かった!!!!!!!!和田くんが出ている舞台の中でも一番笑った、というより最近観た全ての舞台の中で最も笑いました。近年舞台を観る機会も減っているのでそもそもの母数が少ないですが!久しぶりにあんなにも笑える作品に出会えて嬉しいです!
冒頭の通り、私より先に自担が子どもを産みました!しかも可愛い可愛い後輩である千井野空翔を産みました!意味わっかんね~~~!!!!ゲラゲラ!!!!
私の歴代推しって【望んでいないのに無理やり不老不死の身体にされる人間と吸血種の混血児】とか【両親がテロリストで全てに絶望した二重スパイ(前職ヴァイオリニスト)】とか【高額お布施をしたのに娘の病気が治らず激高した信者にめった刺しにされた新興宗教のご神体様(蘇生されてスパイに転職)】とか【国】とか【ひらがな】とか滅茶苦茶な役が多いんですけど、さすがに誰も想像妊娠で魔界の王を産んだことはありません。オメガバーズ以外でそんなことある????逆に初演(なんと今回再演なのです)で主演を務めた江田ちゃんのファン以外でそんな人がいたら教えてほしい。
初日から怒涛の5公演連続観劇。さすがに人生初です。こんなトチ狂った設定のお話なので、2日観て一旦時間をおいて頭冷やしてから再びマチソワ、とかにしたかった。もう初日始まるまでの段階で面白すぎてエピローグとしてもう1つ記事上げておくべきでしたね。アナカンの時みたいに。
レポート力は相変わらず皆無なのでひたすら感じたことを書きなぐります。この手のブログはいつも長いですが、今回はガチ。1万字超えてるので本当に長いです。
長すぎるので目次付けました。ヤマもオチもイミもないですが、読みたいところへジャンプしてもらえたらと思います。目次をご覧の通り和田くんの話に辿り着けなかったので、後日別で書こうと思います。
- ざっくりあらすじ
- 魔界の王 ブラックタイガー戦車
- 神父 上泉順矢
- 魔界の王の付き人 露木魔佐人
- 八千代勇&医者
- 天使 はなたん
- 魔界の女王 セリーヌ・ディオンヌ魔蛭
- 祐三の妻 赤井田恵
- 医者 木野寺実
ざっくりあらすじ
バレンタインが近づく2月。とあるヤクザ組織の鉄砲玉『赤井田祐三』はお腹がまるで妊婦のようにおおきくなってしまい、隔離病棟で入院していた。
医者が診断するには、想像妊娠だという。男が想像妊娠なんてするわけがないと、医者に不信感を持つ祐三。しかし、妻の『赤井田恵』は夫が心配でたまらないため病院にいろという。苛立つ祐三は余計妻恵につらくあたる。それでも笑って献身的に仕える恵…。ある日、猛烈な腹の痛みを覚える。気絶しかける祐三。しかし、次の瞬間、なんと祐三のお腹から真っ黒な男が現れたのだ!男は、『魔界の王』だった…。(公式HPより一部抜粋)
…何度読んでも分からない。HPのイントロダクションには
主人公・赤井田祐三と、そのお腹から突如生まれた魔界の王が繰り広げる、ユーモア満載のゴシックファンタジー。
突拍子もない設定とは裏腹に、みれば伝わる悪魔との「友情」!夫婦の「愛」!人と人の「絆」!
人間と悪魔と天使が織りなす、ハラハラ×ドキドキ×ワクワクのハートフルコメディ!!
と書いてあって笑いました。「みれば伝わる」、みないとマジで伝わらん。
魔界の王 ブラックタイガー戦車
祐三から産まれ、一瞬ハイハイバブバブのシーンを挟み、大きな物音や声に敏感で、王になる為の試練として自分を産んだ人間に七つの大罪を犯させ、魔界で暮らしている時一般の公立校*1でいじめられていた魔界の王。説明になってないよな…観ないと納得してもらえない設定過ぎる。
もはや良すぎるから私が言うまでもないだろう、とすら思ってます。(※千井野から上泉くんのターンまでの下書きが全部消えて悲しみに暮れている人。)
「王になるためには成人後転生し、人間界にて二度目の生を受ける、しかも人間の男性から。」というなんともいえない雑設定ですが、分からないなりに考えた結果、「王になるにあたって、自分に足りないものを補う為に異種族の男から生まれてくる」のかな~とか考えました。劇中では「男から生まれた方が面白いから」という理由ですが。一度目は母(魔界の女性)だから二度目は父(人間の男性)…魔界の王が高貴だから正反対のチンピラから産まれたのかなと。物語における王(高貴な存在)って善悪どっちの要素も持っていて初めて完璧な存在として認められるので。逆に、王となる者がとんでもなく破天荒だったら気弱なサラリーマンから産まれたのかな…それはそれでかなり見たい。
組に裏切られて凹む祐三を王なりに励ますシーンがアツかったです!「女に食わせてもらってんのに女大事にしない、頭弱い、金に弱い、友達いない、運も実力も才能もない!…だけど、俺にはお前が必要なんだよ」って、今をときめく後輩に言われるの少なからずドキっとしましたが、アツい。何もかも正反対で受け入れがたい異種族の相手を認め、自分に必要であることを認めた決定的なシーン…めっちゃメサくて*2良かったです。けどこの作品はバディものではない。しかもこのシーン、痛い思いをしたくないはずの王が怯えながらもへその緒を引っ張るのも好きです。「お前の痛みは俺の痛み(物理)」なんですよねぇ…。どこぞの黄金ペアは誰にも見えない糸で繋がっていますが、こちらの2人はなんてったってへその緒で繋がってますからね!
これは演出の話なんですけど、ラストで祐三が倒れてブラ戦が抱きとめるシーン。ブラ戦が客席に背を向けた状態なので(そこピエタにしないんだ…)と思いました。男同士のピエタシーンがある作品を観まくっていたのでこれは職業病です。でもよく考えてみたらピエタって、「聖母子像のうち『死んで十字架から降ろされたキリストを抱く聖母マリア』の彫刻や絵画などの作品」 *3だから色んな意味で魔界の王と魔界の王を産んだ男がやっちゃアウトなやつでした。タブー踏み倒してでも見たかった気持ちは、ある。
そもそも「和田優希の中から自担が産まれる」って千井野担的にはどうだったのでしょうか…。私は何回観ても「自担が想像妊娠して千井野空翔が産まれる」という事実に向き合いきれていない気がします。大楽終わってもいまだによく分かってない。
OPで千井野が産まれた瞬間、周辺の人が一斉にオペグラを構えたので人気無所ってすげぇ!視聴率100%!あのシーンの盛り上がり半端なかったです。ナイホスのOPって演出がもう見事に2.5次元舞台のそれなので、*4初日にOPが始まった瞬間ボルテージが一気に上がったわけですが、千井野が出てきて一番の大盛り上がりどころなのに、よく見たら和田くんと繋がる何かがついていて「え……なんかついてる………へその緒ってコト!!??!??」みたいな。心の中ではずっとひな壇芸人、むしろそれスノで康二のパラパラに舘様が乱入した時の目黒みたいなリアクションしてしまいました。意味わからん。開始15分で情報過多。しかも産まれたと思ったらハイハイバブバブの千井野。これが本当の“ちいかわ”ってこと…?
恐らくキンプリツアーバックなどで千井野のことを何度か見ているはずなのですが、改めてちゃんと見るのは初めてでした。あの頃より確実に身長は伸びていると思いますが、頭が小さくて手足が長い。きっとまだ背伸びますね、あの体躯だと。可愛い顔立ちに図体がデカいアンバランスさにちょっとだけ松井奏を感じました。わだみな警察とあだちいの警察それぞれに怒られるかも…。
和田くんが自身のブログにて木野寺役の古賀くんのことを「役への解像度が高い」と書いていましたが、ならば千井野は「自己への解像度が高い」のかなと思いました。阿達(突然例に出してすまん)に関しては慶恩の頃から自己プロデュース力が高いと思っていましたが、千井野も同じくらい「ファンが自分に何を求めているのか」を分かっていそうだなと感じました。現場に入ったことがないので実際どうなのかは分かりませんが…。あだちいののブレインは阿達かと思っていたので驚きました。あれだけ推されていて尚且つそれに相応しいポテンシャルを十分に持っているのに自己肯定感が低いなんて勿体ない!初日前に発売された『Stage fan vol.34』で「魔界の王は指標とするものがないので難しそう」と言っていましたが、ちゃんと魔界の王でした!普段の千井野もあんな感じなんですか?萌えじゃん。
神父 上泉順矢
魔界の王の付き人 露木魔佐人
八千代勇&医者
祐三の弟分のチンピラと祐三が入院する病院の医師。一人二役。
最初同一人物だと思わなかった!篠さん早替え大変なんだろうな~主にウィッグが…。
シャコタン乗ってそう、矢沢永吉と布袋寅泰を敬愛してそう、雨の日に捨てられていた猫を拾ってそう、お年寄りの荷物を持ってあげてそう。いつの時代の不良だ?というチンピラムーブが似合う人。盗んだバイクは返す海帝愚連隊っぽい。
勇と祐三がどこでどうやって出会ったのか…物凄いコッテコテのテッパンみたいな出会い方であってほしいですね。他のチンピラに絡まれていた勇を祐三が助けるとか。勇は祐三のことアニキとしてちゃんと慕っているので、彼にとって祐三はヒーローなんでしょうけど、絶対にチンピラの中でも弱そうだよね…祐三って…。祐三に「ブッ殺すぞ!」と吠えられても「おっかねぇ~www」で終わる辺り扱いに慣れてますよね。
自分の引き出しのなさに悲しくなりますが、この手のトンチキ舞台で雑医者(雑医者?)が出てくるとどうしても『私のホストちゃん』シリーズを思い出してしまい…初日に思わず心の中で「メディカール!!!!」って叫びました。あの病院絶対経営者が変わって名前を変えた聖カネメアーテ大学病院だよ…。
新人医師?っぽいので、ちゃんと大学の医学部を出ていそう。何なら天才中学の受験に落ちて並々ならぬ学歴コンプレックスを感じていてほしいし、念願かなって入った病院に天才中医学部主席の木野寺クンがいて嫉妬丸出しだったらおもしれ~~~~~~~。こうなるのでオタクに余白を与えてはいけない。
天使 はなたん
天界からある人に会う為に人間界に上京してきた天使。なんか色々あって医師として病院で働いている。
良すぎる。ナイホス女性陣、めちゃくちゃ村上大樹作品に出てくる女性陣っぽくて「どこか別の作品でお会いしましたっけ?」と何度も思いました。だって口癖が「私、失敗しませんので」だし…。最初「ある人に会いに来た!」と言っていたので、なんとなく木野寺クンとかかな?と思っていたらまさかの露木で笑いました。そう来る!?
はなたんの「露木」の言い方が「つぅゆきぃ~」で可愛い、全部ひらがなっぽく聞こえる。露木といると頭の中お花畑なバカップルですが、患者の病気を治せたり、恵が拳銃で撃たれた時真っ先に治療しようとする辺り、天使の中でも能力値は高いのでしょう。そもそも露木は魔界の中でもエリートなので、相手に求める条件も知らぬ間に高くなってそう。エリートバカップル。「だから私も、つゆきが他の女に靡いたらコロスから…」の言い方にめちゃくちゃ芝居力を感じて大好きです。
あと、私のツイッターのアイコンがラベンダー色をバックにした天使のピクトグラムなので「はなたんだ…」と最近気づきました。私は天使ではないです。
魔界の女王 セリーヌ・ディオンヌ魔蛭
魔界で魔界の王を産んだお母様。顔は怖いけど心優しい。
良すぎるその2。2/23マチネのカテコにて和田くんに「メイクが濃すぎてFaceIDでスマホが開かないらしい」というタレコミをされていたのですが、本当にアー写と印象が違ったので驚きました。もっとLiLiCoみたいなお方なのかと思ってました…。
絶対に良いカーチャンで好きです。しかし、なぜそのようなお方が息子をいわゆる学習院ではなく一般の公立校に入れたのか謎。魔界の王(ブラックタイガー戦車)は学生時代にいじめられていたそうですが、絶対にあの格好で授業参観にきて目立っていたんだろうなぁ…。「来んなって言っただろ!」とか反抗期丸出しのブラックタイガー戦車に怒られていたら面白い。
亡きダーリンそっくりな木野寺クンを見つけた時、「ん!?あれは…っ!ん~デュアッ!」と言って魔力で飛び立つ(おそらく)描写が大好きです。はなたんは翼をバッサーしても飛べないようなので、相当魔力が強い人じゃないと飛べないのかもしれません。あそこだけやたら『女と友情と筋肉』っぽい。(舞台チョー観てぇ~~!!!)
人間ドックの結果の後、女王が木野寺クンに対して「きゃんわいぃ~~~~!!!!!!」と言いますが、オタクの気持ちを代弁してくれているのでは?って思っちゃいますね。顔は怖いけど良きビッグマザー。あけすけな説明セリフが多く、「こういう雑な設定の作品」とメタ発言をしていたので「やっぱこの設定ってツッコミ入れていいんだ!」と安心しました。
祐三の妻 赤井田恵
祐三の妻。元ブラック企業勤務、現在は占い師だが良くない結果ばかり出るようになってしまったので休業中。
初手が恵と木野寺クンで「あ~~この作品おもしれ~~~」になりました。(早い)
底抜けに明るくて、祐三にどんなにきつく当たられても無効化する気丈さ、ラジオから流れてくる歌に合わせて歌い踊ったり、突然病室に入ってきた謎の神父と一緒に踊ったり、寝言で何度も祐三の名前を呼んだり、可愛い。私が結婚したい。
夫が妊娠しても普通に受け入れている前提で話が進んでいくのですごい。あまりにも雑で強引な設定なのに、自身の仕事(占い師)が不調で「よし!私転職する!かあしゃん働くよぉ~♡」と祐三のお腹に向かって話しかけてるなんてタフにもほどがある。ブラック企業勤務時代に職場の人たちからいじめられていたそうなので、大体のことは受け入れられるのかもしれない…。
ラストの赤井田夫妻が大好きです。このシーンを観る度に「観に来てよかったぁ~」と感動してました。無事魔王を育てた後、成功報酬としてどんな願いも叶えてもらえるけど、王を産んだ人間は消えてしまうという衝撃の事実。結果として、祐三がどんな願いを言ったのか分からないまま、夢オチとして全てがなかったことになります。「全てなかったことにしてくれ」とでも頼んだのかと思ったら、まさかの「恵を幸せにしてやってくれ」と願ったらしく内心大騒ぎでした。ええーっ!!それって恵の幸せには絶対祐三が必要ってことじゃん!!!愛ー!!!というのも、物語中盤で過去に恵が自分のことを占った際に「祐三と結婚すると一生幸せが続く」って出ているんですよね…。うわーーーー!!!!!!!この祐三に対して恵は「案外夢じゃなかったのかも、だって私、貴方が生きていて幸せだもん!」と……もう、ね……。
赤井田夫妻の尊さと、それと同時に私自身も「和田くんがこの舞台の主演を担って嬉しいな」、「和田担で良かったな」、「和田くんが今日までアイドルでいてくれて、そして舞台に立ってくれて幸せだな」と思えた瞬間でした。恵の言葉が何層にも重なった意味で、私達のいる客席まで届くんですよね。この体験ができるから、そしてそれが堪らなく嬉しくて幸せだから、観劇が大好きなんです(泣)
またこの恵の言い方が本当に嬉しそうで幸せそうで素晴らしいんですよ。このシーンばかりは「恵……(泣)」ではなく、「志穏さん………(泣)(泣)(泣)(泣)」でした。
恵役が志穏さんで本当に良かった。2.5次元舞台の中でも乙ゲー原作舞台でヒロインを演じられている方なので不安などゼロでしたが、本当に良かった~~~。さすが薄桜鬼の千鶴ちゃん。一気に好きになりました。またどこかの2.5次元舞台でお会いしたいです。
医者 木野寺実
祐三が入院する病院の医師。私立天才中学校の医学部を主席で卒業した上泉の元同級生。
第一印象から決めてました!好きです!ド頭から搔っ攫っていった人。木野寺くんって、「木野寺くん」じゃなくて「木野寺クン」って感じがしませんか?「木野寺クン」の方が頭が良すぎて生きにくいギフテッド達の受け皿である天才中学校医学部主席にいそうじゃないですか?
冒頭の「占い、かぁ…」と言って去っていくシーンで「おっ!」となり、上泉くんとの再会シーンで「キミに決めた!」と思いました。本当に楽しい。楽しすぎる。どこが良いって、全部良い。お顔可愛い、声良い、台詞聞きとりやすい、姫カットサラサラストレートロング、大事な親友を想って洗脳解除をテーマに研究をしている!…だけど、俺はお前が必要なんだよ…。(励まし方がキショい魔界の王)
名実ともに賢いはずなのに大切な相手に対しては頭のネジ1個飛ばしているような人に弱いので…。どの作品でも頭良いのにポンコツに見える人とかツンギレに弱い。そんでもって、「お互いのことを救済しあう系コンビ」に弱いんですよね。総じてクソデカ感情系に弱い。そういった点を踏まえて木野寺クンと上泉くんは完璧でした、私の中で。上泉くんとの再会の時「上泉くん…っ!*・゜゚・*:.。..。
「さすが本職の人」と感動しました。子役時代から2.